女は女である

雑記帳

4ヶ月、3週と2日(2007・ルーマニア)

「4ヶ月、3週と2日」(ルーマニア,2007 クリスチャン・ムンギウ監督) 2007年公開のルーマニア映画。ルーマニア映画って、どんなものかピンとこない人も多いかもしれない。 じつは2000年代に入ってからルーマニアは若い才能をつぎつぎに輩出する映画新興国…

「天国の口、終わりの楽園。」(2001・メキシコ)

「天国の口、終わりの楽園。」 2001年公開のメキシコ映画。R15指定にも関わらず本国で大ヒット(その過激さゆえ、かもしれないけど)した青春ロードムービー。監督は去年の話題作「ゼロ・グラビティ」を製作したアルフォンソ・キュアロン。「パンズ・ラビリ…

ベルリン、天使の詩(1987・西ドイツ)

ドイツの巨匠ヴィム・ヴェンダースが監督し、後年ハリウッドでニコラスケイジ主演のリメイクもされた本作。 まだドイツがベルリンの壁によって東西に隔てられていたころに撮影された映画。だから舞台はベルリンだけど、この映画に登場するベルリンはもうどこ…

牧師の娘であるということ

私はクリスチャンじゃない。だからといって、まったくクリスチャンじゃないとも言い切れない。キリスト教に対して特別な愛着を抱いている一方で、教会で生まれ育った中で経験したことにより、あいまいな、複雑な感情も抱いている。 牧師の父とクリスチャンの…

うまく生きていけるようになることは、感じられなくなるということ

私は今、ふつうに「女子大生」をして暮らしている。 きっと大学の友人や出会う大人からは"意識の高い"大学生だって思われているけれど、ふつうに学校へ行き、同年代の男の子と恋をし、サークルのことでときおり悩み、着る服に悩み、バイトに疲れて家に帰るよ…

百年の孤独

わたし、孤独感っていうものがなんなのか、しばらくのあいだ忘れてた。 きのう、わたしのこころから沸き出した孤独感は、あっというまに爪の先まで行き渡って、からだをおおうすべての皮膚の感覚を、うんと鋭敏にしてしまった。感覚は限りなく鋭くて、そして…

ムード・インディゴ うたかたの日々(フランス・2013)

渋谷のCINEMA RISEで「ムード•インディゴ」のディレクターズカット版を友人たちとみた。 私はフランスの戦後の知識人やら哲学の動きや共産主義の勃興あたりの雰囲気がとても好きなので、この映画もきっと好きになるのだろう、と思っていた。というかそもそも…