女は女である

雑記帳

夜空の星を掴もうとして足下の草花を踏み潰す人間にはなりたくない

夜空の星と足下に咲く花の対比がモチーフとして使われていたのは、確、坂元裕二のドラマ作品だったっけ。私の仕事では、取り組むプロジェクトについて語るときは、主語の最小の枠組みが「日本」だったり、「開発途上国」だったり、そんな大きなスケールの話ばかりしており、夜空の星をつかむようなところがある。夜空の星に手が届くことはないとわかりつつ、自分ができる最大のことに取り組む、それは一つの美学であり、とても華美な行為である。でも、その間に無意識に足下に咲く草花を踏み潰しているような、そんな人間にはなりたくないと同時に思う。キング牧師も、マンデラも、それによって彼らの歴史上の功績は否定されるものではないけれど、星を目指す営為の中で足元の草花を踏み潰してしまっていたような印象を受けている。足下の草花をまず大切にしたい。