女は女である

雑記帳

性的いたずらは女性の日常

普通の女性(私)がこれまでに受けた性的ないたずらについて書きます。周りの男性に話すと驚かれますが、この程度の不愉快ないたずらは世の中にありふれており、もはや日常となっていると感じています。

 

8歳のとき、小学校から双子と一緒に帰る道の途中、金髪のお兄さんがニヤニヤと笑いながら、私たちに近づいてきました。それはちょうど歩道橋の下で、その通りは暗く人通りがないことから、できるだけ通らないよう学校から指導を受けていました(しかし踏切を渡ることも禁じられていた私たちはこの道を通るしか方法がなかった)。

その笑みがあまりにも不自然だったため、8歳の未熟な頭でも、この青年が(今まで遊んでくれた)他のお兄さんたちとは全く違う意図で私たちに近づいていることが理解でき、嫌な危機感を感じたものです。予感の通り、彼は私たちに覆いかぶさり、まだ平らな胸や性器を触り、頬や唇にキスをしました。帰宅後に親が呼んでくれた警察には、「おまた」「おっぱい」を触られたのか尋ねられ、恥ずかしくて消えたい気持ちでいっぱいでした。

 

10歳のとき、電車の座席に座っていると前に立った青年が不自然にこちらにかがんできました。何かに気づいた母親に連れられ、席を移動しました。まだ自分の体を隠すことを意識していなかった私は、着古して襟が広がってしまったTシャツを着ており、ちょうどかがむと私の上半身がまる見えになるのでした。

 

16歳のとき、学校の電車の席で、隣の男が私の太ももを撫で回し始めました。16時くらいの明るい時間でしたが、そんなことが関係ないかのような大胆さでした。気が動転して声は出ませんでした。あいにく周りに私の代わりに声を出してくれる人もいなかったので、すぐに席を立って隣の車両へ移動しました。

 

17歳のとき、映画館で初老の男性が私の隣に座りました。その映画館は私の大のお気に入りでした。高校生の少ないお小遣いでも、1000円ちょっとで2本も映画が見られるので重宝していたのです。

小難しいフランス映画だったからか座席は空いていたのに、わざわざ隣に座ってくる彼を不自然と思いつつ、特段深くは考えていませんでした。映画が始まって30分くらいすると、その男性が私の太ももを触り始めました。怖くて声が出ませんでした。映画に集中している観客席の中、その行為を訴える勇気も出ませんでした。こんな経験を何回もしているのに、いつまで経っても強くなれない自分を嫌に感じました。すると彼の手が私のスカートの奥に伸びていくのを感じ、実際に性器に触れたため、我慢できず席を立って映画館のスタッフに訴えました。館内に映画館のスタッフを連れて戻ったけれど、やはり彼は席を移動していました。観客が去る際に顔を確認するよう言われました、当然暗い館内では相手の顔を見ているわけがないのです。スタッフにはなぜ手を掴んで声をあげなかったのか尋ねられ、その後何をあらわしているのかわからない無料鑑賞券をもらいました。

 

20歳のとき、大学に向かう途中の駅で誰かに尻を掴まれました。男はすぐに去ってしまい、顔を見ることもできませんでした。学校に遅刻したくなかったし、もうこんな風に知らない誰かに体を触られることに慣れていたので、そのまま何もしませんでした。

 

23歳、会社帰りに語学学校に向かっていた途中、男性が声をかけてきました。授業まで間も無く、本当に急いでいたので誘いを断りましたが、それでも彼はずっとついてきました。15分経ったくらいでしょうか、語学学校につきそうだったので、本当に語学学校に急いでいること、またお付き合いには関心がないことをできるだけ丁重に伝えました。彼はそれまでの優しい笑顔を一転させ、恐ろしい形相で「お前のようなブスに誰が興味あるんだ」「よく見るとひどい鷲鼻だな」と私を罵って去りました。

 

これまでこのような扱いをされるたび、自分が(欲望を抑えきれない)彼らの眼の前にたまたま現れた一つの若い肉体に過ぎないと感じ、私がある一人の感じ考える人間であることを否定されているように感じてきました。なぜ女性というだけでこのような扱いを受けなくてはならないのでしょうか? 

ある人は、私の髪が長いからだといいます。ある人は、私の体が小さく、弱そうだからと言います。ある人は、私が服装を凝っているからだと言います。髪を短くするか結い、もっと簡素な服を着、もっとスタスタと歩けば良いのだと。

万引きをされないように、商品を魅力的に並べるなとお店に言う人がいるでしょうか?なぜ私が自分を変えなければならないのでしょうか?万引きをする人に問題があるのではないでしょうか?

このような性的いたずらがありふれていること、普通に女性として育つだけでこのような経験をさせられる人がいること、おかしいと思うことについて、私はちゃんと人に言っていきたいです。