10月読んだ本
贈与関係ではなく「借り」の関係を築くことで、ネオリベラル、「自律的な個人」の幻想をもとにした新自由主義のイデオロギーとたたかう、という、定番といえば定番の コミュニタリアンな考え、根幹にあるテーマをひたすら繰り返している文章だけど、わかりやすくやさしく、ちょっとしたエッセイを読んでいるような気持だった。
ドイツあたりの小説の翻訳本を読んでいるような気持。ブリキの太鼓みたい。小川洋子さんの文章が好きだ。心をぐさっとえぐるような、現実に根差した物語をもとめがちなわたしとしてはなんとなく物足りなく感じた。
あるある小説ってウケるけど、それっていい小説なのかわからない。主人公たちが極端すぎてあまり感情移入できなかったけど、彼らの人生観のようなものになるほどと考えさせられることは多かった、かも。
窪美澄さんがほんとうにすきだ。決して華やかでも美しくも正しくもないのが人生であり、おろかできたなく、不合理なのが人生。それゆえの良さを描くのが本当にうまい人。
予定調和から抜け出すために書(というかネット)を捨てよ、街(できれば海外)に出よ、とすすめる一冊。とてもバランス感覚のある人で、読んでいて気持ちよかった。東さんの本、読むのいつもものすごく時間がかかってしまうけれど、これは大学から家に帰る40分くらいで読めちゃうくらいシンプルな内容&文章だった。
どのページもきらきらしている。デザインをひたすら掲載しているだけなのに、まるで童話でも読んでいるような気持。おまけについてる解説の文章がとてもうつくしく、かつ歯ごたえもある。
- 作者: ミランダ・ジュライ,岸本佐知子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/08/31
- メディア: ハードカバー
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読書中。
日本のフェミニズムはアメリカのそれとものすごく違うので、また勉強しなければと感じた。
ブラックユーモアあふれる一冊。
読み途中
父と同姓同名・政経卒・南アフリカ専門というやたら縁を感じる人の一冊。
時代はアフリカであることよ。